堺雅人さんだと思っていた人物は、
ダンボールのお面をかぶったリス君だったので
朱鷺と雲は、はっきりとがっかりしていた。
「えへへ。騙された?この絵僕が書いたの。上手いでしょ?森のお絵かき教室に通っているんだよ」
「てめーなめんじゃねーよ!この馬鹿がっ。」と雲
「やっていいことと悪いことがあるんだって、お絵かき教室で教えてもらいな」と朱鷺
「草食系きどってんじゃねーぞ?毛をむしるぞ!」と雲
「いや、草食系というか、草食なんだけどな…。なんか失敗しちゃったようですね…僕は…」とリス君
気まずさの埒が明かないため、三人で食堂へ
「はー。リスがテンション下げやがってさー」
「す、すみません…」
「はい! コーヒー豆のかき揚げ丼!お待ち!」と食堂のおじさんがどんぶりをテーブルに置く。
「え!ま、まさか」
「堺雅人さん!?」
ぴったりと揃った三人の声が食堂にこだました。